第25回 日本脳神経モニタリング学会 [The 25th Annual Meeting of the Japan Society for Neuromonitoring] 第25回 日本脳神経モニタリング学会 [The 25th Annual Meeting of the Japan Society for Neuromonitoring]

ご挨拶

吉野 篤緒

第25回日本脳神経モニタリング学会

会長 吉野 篤緒

(日本大学医学部脳神経外科学系神経外科学分野 主任教授)

平素より、日本脳神経モニタリング学会のためにご尽力いただき誠にありがとうございます。

この度、第25回日本脳神経モニタリング学会を副会長の鈴木孝浩先生(日本大学医学部麻酔科学系麻酔科学分野 主任教授)と共に2019年6月29日(土)にJA共済ビルカンファレンスホール(東京・永田町)で開催させて戴くことになりました。日本大学脳神経外科にとりまして大変光栄に存じておりますと共に、重い責任を感じております。これまで、坪川孝志先生、片山容一先生、酒谷 薫先生と本学から会長を務めさせて戴いており、教室にとりまして非常に縁の深い学会です。本学会は頸静脈洞酸素飽和度(SjO2)研究会、日本脳代謝モニタリング研究会、日本脳代謝モニタリング学会という前身の学会を経て、平成22年より「日本脳神経モニタリング学会」としてスタートし、今回が第25回と四半世紀続く会になりました。発足当初は脳神経外科、救急、麻酔科や基礎医学も含む脳循環代謝を中心とした議論の場でありましたが、近年では脳循環代謝、頭蓋内圧、神経生理学的モニタリング等、脳と神経に関するモニタリングについて活発な議論を行う場として発展してきました。

この四半世紀における脳神経モニタリングの進歩はすばらしく、現在ではこれらのモニタリングなしでは、脳外科手術・脊椎脊髄外科手術・大血管手術等の治療が不可能な時代になりました。なぜならば、術後の中枢神経合併症や重症脳損傷における二次性損傷の発生は、患者の機能的予後に重大な影響を及ぼします。しかしその治療法が確立されていない現在、脳神経モニタリングによって異常を早期発見し、非可逆的神経合併症に陥る前に対処し、悪化を防ぐことが求められるからに他なりません。

第25回を迎える本大会においては、テーマを「脳神経モニタリングを嗜む」といたしました。「嗜む」には、好んでそのことに励んでいるとか、心得があるなどの意味があります。脳神経モニタリングの研究、技術習得に励んでいるのが、正に本学会員であり、参加者が活発な討論、および情報交換の場を提供すべく特別講演、ランチョンセミナーを計画をしております。有意義な学会を開催できますよう多数の皆様のご参加と多くの演題発表を心よりお待ち申し上げております。